令和4年5月9日掲載

京都を題材とした小説が対象の「第3回京都文学賞」で、市在住の佐藤薫乃(さとうゆきの)さんが一般部門(応募数218点)で最優秀賞に輝きました。受賞した「備忘六(びぼうろく)」は、怪獣や妖怪がさまよう京都を舞台としたファンタジー作品。佐藤さんは京都の大学に通っていた経験から「京都の不思議な空気感」の表現や、得意とする心情描写に特にも力を入れました。

佐藤さんは子どもの頃から文章を書くことが好きで、高校で文芸部に入部したことをきっかけに小説の執筆を本格的に始めました。高校時代は部活動として、賞にエントリーし結果を残すことを目標として活動してきました。その名残から、自身の負けず嫌いな性格も相まって、高校卒業から今に至るまで、主に受賞を目標に執筆してきたとのこと。現在は就職活動中で、小説の執筆については趣味として続けていく。

今後、「備忘六」をはじめ作品を刊行する予定について佐藤さんは「自分が書きたい題材について書くことが好き。執筆した作品の刊行にはこだわっていない。書きたいものを書くことは変わらないが、これからは賞にこだわることなく執筆していけたらいいなと思う」と語りました。

第3回京都文学賞を受賞した佐藤薫乃さんの写真
第3回京都文学賞を受賞した佐藤薫乃さんの写真