令和3年11月16日掲載
絶滅危惧種「ムラサキ」の採種活動が、11月12日、姥屋敷小中学校で実施されました。小学校の全校児童16人が、市保育協会の小山尚元(おやまひさもと)理事長と市子ども会育成会の主濱惠悦(しゅはまけいえつ)会長指導の下、校門脇の花壇に植えているムラサキの種を1粒ずつ丁寧に採種。これは、採れた種を次の春に花壇に植え、保護者や地域の皆さんに無料で配り、姥屋敷地区でムラサキを広めるために昨年から始めた活動です。
4年生の宮林桜季(みやばやしさき)さんは「昨年持ち帰った種を家で育て、花が咲いたときはうれしかった。昨年よりたくさん種が取れたので、春になったらみんなで大切に育ててムラサキを増やしていきたい」と話しました。
姥屋敷小中学校の校歌の歌詞にも登場し、夏には小さな白い花をつけるムラサキ。校歌が作られた昭和39年ころは学校の敷地内にたくさんのムラサキが見事に花をつけていたことから、その情景が歌詞になりました。ムラサキをまち全体で保護している秋田県鹿角市などでは、ムラサキの根を使用した染物「紫根染(しこんぞめ)」が有名とのこと。
小山理事長は「地域全体で絶滅危惧種であるムラサキを守り育てながら広めていき、姥屋敷の大切な花になってほしい。姥屋敷でも紫根染を使用した成果物を出せるようになるなど、地域の特色と誇りをつくることが夢だ」と展望を話しました。