これまでの経過

平成23年4月5日号の広報(PDF)

平成23年4月5日号の広報でお知らせした、村が方針としてまとめた「(仮称)滝沢村交流拠点複合施設の役割と方向性」について、団体などへの説明会を実施(31団体に20回実施し423名が参加)してきました。

また、岩手県立大学との共同研究(※1)や検討委員会委員の委嘱(※2)、コンサルタント委託、作業部会の設置(※3)を7月に行い検討を重ねてきました。

複合施設は、延床面積約5千平方メートル(滝沢ふるさと交流館の2倍程度)で建築費約20億円で2階建てなどの低層、平成27年度中の完成を目指しています。

※1社会福祉学部福祉経営学科長狩野徹教授(工学博士(建築)でユニバーサルデザインの専門家)との共同研究

※2検討委員会メンバー(岩手県立大学教授、自治会連合会、村芸術文化協会、村社会福祉協議会、村観光協会、村婦人団体連絡協議会、村男女共同参画の代表、推薦・公募枠で構成)

※3作業部会メンバー(岩手県立大学生、滝沢ふるさと交流館職員、老人福祉センター・睦大学指導員、観光協会職員、村関係課職員で構成)

設計のための条件を整理

現在行っている作業は設計そのものではなく、どういう施設にすれば効率的で使いやすい施設になるかの条件整理と施設の目的(学習・交流・活動支援拠点など)についての議論です。

これは、設計と条件整理を分けた方が一般に起きがちな施設の肥大化を妨げると考えたからです。

検討委員会からの提言

村の案や団体説明会などでの意見、作業部会内容について検討委員会で議論しています。

これまでに出た意見の方向性は次の通りです。

  • 若者も来たくなる施設で、利用率が高い施設に。
  • 規模は最大の行事に合わせるのではなく、一番使う層にとって使いやすい施設に。
  • 管理費や使用料金を考えた規模決定を。
  • 全てをこの施設でとは考えず、既存施設や村有施設以外もうまく活用する。
  • 村の文化施策の位置づけを。学習・交流・活動支援といった目的では、全てに恩恵をといった感じで、もっと具体性や印象の強い切り口が欲しい。

使い勝手のいい施設を

作業部会では、施設の使い勝手について、ほかの施設なども参考にしながら個々のの部屋を検討してきました。

ポイントは次の通り。

多用途に使いやすい部屋を

会議に、絵画に、昔語りに、ヨガにと活動は多岐であり、目的別の部屋もいいが、防音性や床材、机や椅子の移動しやすさ、鏡の設置などは共通の項目としたい。

関心を呼ぶ施設を

活動が見える部屋、壁のないコーナーなどで活動の輪を広げる。

既存概念にとらわれない

調理室は、一つのテーブルにシンクやガス台が付いているのが本当に使いやすいのか。

若者や子育て世代が来やすいように

何をしてはダメ、汚してはダメでは来にくくなってしまう。

ルールを押し付けるのではなく、皆が融通し合う施設を。子どもを遊ばせながら親が語り合えること。

団体を支援し交流を生む

予約なしに交流できるスペースがあり、団体が物を置いたり作業ができる。

高齢者にやさしいこと

ちょっと休むスペースがあったり、移動距離が少なく、位置が分かりやすい。

災害に強い、エネルギー効率がいい施設

災害時の避難や電源に配慮し、広場で消防訓練ができる。

形より使いやすさやエネルギー消費量などを優先。

使いやすいホールを検討

ホールについての意見や要望は「せっかく作るのだから収容人数を多くすべき」という意見と「最大人数に合わせると設備や管理費が過大になる。一番使われる人数帯に合わせるべき」という意見に分かれます。

また、座り心地の良い固定席を推す意見もあります。

これまでの検討では次のような立場をとっています。

  • 大きなホールはほかの施設を見ると利用率が低い。(利用料金が高い、集客力のある行事は少ないなどの理由)
  • 村総合公園体育館で行っている成人式や小学生の合同音楽会などは、同体育館は内装も良く2階席などもあり、引き続き利用する方向で。
  • 当村は県民会館や岩手県立大学など県の施設を使いやすい環境にある。
  • 滝沢ふるさと交流館は(可動席であることから)フロア利用ができるため、固定席のホールに比較し利用率が2~3倍高い。
  • ふるさと交流館(350席)でも一杯にできる行事は少ないが、フロア(約300平方メートル)がダンスや会食では狭いこともあり、ステージも出演団体によっては狭い。

以上のことから、計画では、滝沢ふるさと交流館以上のフロア面積(500席程度)を確保したい。

滝沢ふるさと交流館ホールは音質の良さがプロなどに評価されており、この収容数やフロアが使いやすいとの声も多く、複合施設との可動席2ホール体制は強みになると考えています。

各室の概要

各室の考え方は次の通り。

大ホール

ステージは滝沢ふるさと交流館より広めとし、舞台装置などを使いやすくする。

図書館

開架6万冊(現在の倍)を目指し、明るく開放的で落ち着いて読めるよう、学習コーナー、児童図書コーナーなどを充実する。

小ホール

健診や軽運動などにも対応。

キッズルーム

子どもが来たくなる、親が活動時預けやすいもの。

大会議室・会議室

防音機能や床の材質、間仕切りなどに配慮。

相談室

プライバシーに配慮して相談できる。

団体・ボランティア室

予約なしで使え、機材やロッカーを活用できる。

調理実習室

機能的で使いやすく食事もでき、行事や災害時も使いやすい。

市民活動支援センター

団体の悩み(会運営や役員の固定化、新企画など)相談、会員同士の交流やネットワーク作り、人材教育、会運営、広報などの講習会開催。

和室

大広間ではなく、茶道にも配慮。

ギャラリー

気軽に展示できるもの、区切ったりもできる。

喫茶コーナー

障がい者授産施設との連携など。

交流スペース

気軽に交流したり休んだりでき、掲示板と共にイベントを誘発する仕掛けを作る。

ご意見やご要望を

検討している内容を3月に報告書としてまとめ公表します。

ご意見やご要望などがありましたら気軽にお寄せください。

また、「こんな交流の仕掛けはどう?」「こんな学習ができたらおもしろい」といった皆さんのアイデアをお寄せください。

大学生とのこんな交流、高齢者と幼児のこんな交流、交流スペースのこんな使い方など。