日本脳炎の予防接種後に重い病気になった事例をきっかけに、平成17年度から平成21年度まで、日本脳炎の予防接種の積極的な勧奨を差し控えていました。その後、新しいワクチンが開発され、現在は通常通り接種できるようになっています。
このような経過から、接種の機会を逃した方(特例対象者)には、無料で接種できる年齢の制限が緩和され、別途期間が設けられています。
法律等で定められている期間(接種券が使える期間)
第1期:生後6か月以上90か月未満(7歳6か月になる前日まで)
第2期:9歳以上13歳未満(13歳になる前日まで)
標準的な接種スケジュール
第1期
初回:3歳から4歳までに6日から28日未満の間隔をおいて、2回接種
追加:第1期初回終了後おおむね1年の間隔をおいて、4歳から5歳までの間で1回接種
第2期
9歳から10歳までの間に1回接種
特例対象の方は、接種券の有効期限が下記の通りとなります。
予防接種の特例対象者
平成7年4月2日から平成19年4月1日に生まれた方で20歳未満の方
特例対象者の接種スケジュールについて
詳細な接種スケジュールについては、主治医と相談のうえ、接種をお願いします。
接種回数が4回に満たない「不足分」を接種できます。
接種間隔
まったく接種を受けていない方
1回目及び2回目の接種として6日以上の間隔をおいて2回、3回目の接種は第2回目の接種から6月以上の間隔をおいて1回接種。第4回目の接種は9歳以上の方に対して3回目の接種終了後6日以上の間隔をおいて1回接種。
1回接種を受けている方
2回目及び3回目の接種として6日以上の間隔をおいて2回接種。4回目の接種は9歳以上の方に対して3回目の接種終了後6日以上の間隔をおいて1回接種。
2回接種を受けている方
3回目の接種を1回接種。4回目の接種は9歳以上の方に対して3回目の接種終了後6日以上の間隔をおいて1回接種。
3回接種を受けている方
4回目の接種は9歳以上の方に対して3回目の接種終了後6日以上の間隔をおいて1回接種。
接種方法
市の指定する医療機関に出向いて、個別に接種を受けていただきます。予約が必要な医療機関もありますので、事前に電話で確認のうえ、受診してください。
予防接種指定医療機関の一覧表はこちらからご確認ください。 [313KB]
日本脳炎について
日本脳炎ウイルスは(以下、「ウイルス」という)の感染でおこり、7日から10日の潜伏期間の後、高熱、頭痛、嘔吐(おうと)、意識障害、けいれんなどの症状を示す急性脳炎になります。ヒトからヒトへの感染はありません。
ウイルスは、国内では西日本を中心に広い地域で確認されており、またアジア地域には常在しています。日本脳炎に罹る人は、最近では毎年10人未満が西日本地区を中心に発生するにとどまっています。
ウイルスはブタの体内で増え、感染ブタを吸血した蚊(コガタアカイエカ)によって媒介され、うつります。コガタアカイエカは暑い日中よりも、日没以降から活動が活発になることから、日没以降に野外に出る際は、蚊避け剤の使用や衣服の工夫をするなど、なるべくカに刺されないようにすることも予防方法のひとつです。