ノロウイルス感染(感染性胃腸炎)について
感染性胃腸炎は、多種多様の原因によるものを含む症候群名です。小児科定点からの患者発生報告数が増加するのは冬季であり、その大半はノロウイルスやロタウイルス等のウイルス感染を原因とするものであると推測されています。
患者発生のピークは例年12月中となることが多く、同時期の感染性胃腸炎の原因の多くはノロウイルスによるものであると考えられています。
ノロウイルス感染症の潜伏期間は数時間~数日(平均1~2日)で、主な症状は嘔気・嘔吐及び下痢であり、嘔吐・下痢は1日数回から多いときには10回以上のこともあります。特効薬はなく、治療は対症療法となりますが、最も重要なことは水分補給によって脱水を防ぐことです。
ノロウイルスの感染予防には、流水・石けんによる手洗いの励行と吐物や下痢便の適切な処理がきわめて重要です。