先般、上下水道部において水道使用料等のデータについて不正な行為が行われているという由々しき事態が確認されました。

不適正な事務処理の内容は、滞納者の未納額のデータをシステム上で納付したように装うためのデータ改ざんと、3ヶ月以上の未納者に発送される「水道給水停止執行通知書」が出力されないように水道給水停止対象者リストから、データを削除する改ざんを行っていたというものであります。

また、滞納繰越事務において会計帳簿と料金・使用料管理システムの未納額の乖離を整合させるため、滞納者の改ざん消し込みという不適正な事務処理も行い、さらには当該職員は、平成19年4月に他部局へ異動したが、異動後においてもそれまでの不正行為の発覚を恐れ、数回、休日、若しくは深夜に水道部庁舎に立ち入り、器機を操作し、不適正な事務処理をしていたものであります。

今年度に入り、不正行為ではなかったものの、「固定資産税の課税ミス」や「自衛隊宿舎の浸水」等不正事案が連続して発生または発覚しています。

不注意によるミスと今回のような故意によるものとの違いはありますが、いずれにしろ住民からの不信を招かないようにするためにも役場としてのチェック体制をはじめ、根本的に組織としての「規律」や「法令遵守」、「服務義務」など公務員としての基本に立ち返っていただきたい。

今回の事案は、長期間にわたって行われていた不正行為が偶然の発覚により明らかになったわけでありますが、これまで発覚できなかったことも重大なことと考えています。

単なる事務的なミス等が出た場合に、安易に訂正やごまかし、さらには放置をしておくということは事態の悪化を招くだけであり、ましてや「かばい合い」などはさらに事態の悪化をするだけであります。悪いと思われる情報ほど早く上司に上げていただきたい。

こういうことが続発することはシステムの問題だけではなく、職員の意識もあるのではないかと思っており、改めることも必要と考えています。会計処理や窓口業務等も含め、一般職員はもとより、特にも幹部職員は自らのこととして捉え、各職場において充分に話し合いをし、総点検をしていただきたい。

私は多くの職員が血のにじむような努力をしているとは思っています。しかし、公務を遂行する上で「公正」や「厳しさ」というものも必要であり、今一度、各自それぞれの職務を振り返り、惰性ではない住民本位の仕事をしていただきたい。

今回の不祥事については、本日の議会全員協議会で報告しているとともに、臨時の記者会見でマスコミにも情報を提供しており、明日にもマスコミによる報道がなされることと思います。

そのようなことから、一部の職員の行った行為とはいいながらも、我々公務員に対する住民の目は相当厳しくなってくることが予想されます。
我々役場の業務は住民の信頼なくしては成り立たないものであり、公務員に対する住民の信頼を取り戻すためにも、今まで以上に注意を払い、より一層公務に精励していただきたい。

(平成19年12月7日、滝沢村役場本庁舎にて)