※受賞当時の「滝沢村役場」「滝沢村」「村長」等と表記しています。
表彰理由(総括)
滝沢村役場は、「行政は経営である」という基本認識のもと、自らを「新しい自治へと変革するための推進エンジン」と位置づけ、縦割り行政と言われる自治体固有の風土・文化の打破をめざした長年にわたるトップ主導の徹底した組織風土改革によって、職員一人ひとりの意識や思考が変わり、住民への価値提供のための部門間・職員間の強い連携がはかられ、職員中心の組織風土づくりに結実していることや、徹底した住民との話し合いを通じて住民協働による事業を展開するなど、住民・コミュニティ主体の自治への変革にむけた独自の活動が着実な成果をあげているとして高い評価を受けました。
滝沢村役場・表彰理由(個別項目)
- 住民視点による独自性のある効果的な事業への見直しと実践
- 戦略思考による業務プロセスの革新と進化
- 住民視点、効果・効率的視点重視の意識・行動改革
- 理想の姿共有による、縦割り意識・文化を打破した部門間連携の強い組織の実現
2006年度 日本経営品質賞受賞組織
日本経営品質賞 中小規模部門受賞
福井キヤノン事務機株式会社
日本経営品質賞 地方自治体部門受賞
滝沢村役場
2006年度 日本経営品質賞表彰式
日本経営品質賞表彰式は、2006年12月1日、ロイヤルパークホテルの「ロイヤルホール」で開催されました。約400名が参加する中、山本卓眞日本経営品質賞委員会委員長より本賞(楯)と副賞(クリスタル)が授与されました。
山本委員長 審査総括より
滝沢村役場は、地方分権への流れが急加速し、取り巻く環境が大きく変化する中で、住民と自治体が一体となり、地域は地域の皆でつくることを実践している。今後も住民との協働に根ざした新しい自治体の姿を探求し続けて欲しい。また、地方自治体部門での初めての受賞であり、革新し続ける姿を1つのモデルとして広く公開していってもらいたい。
2006年度日本経営品質賞報告会
日本経営品質賞報告会は、2007年2月28日~3月1日に横浜市みなとみらいのパシフィコ横浜会議センターで開催されました。経営品質向上活動に取り組む関係者を中心に800名を超える参加者の中、受賞組織としてトップスピーチや各セッションにおいて、これまでの活動の紹介をしました。
トップ・スピーチより
「地方自治と一口に言っても、その状況は多様である。国の三位一体改革や少子高齢化など非常に厳しい税財政環境にあって、破綻を回避し、おかれた社会環境にふさわしい新たな自治を創造していくために、今回の受賞は第一歩となる。
役場内の改革は、住民から見えにくいが、これまで培ってきた能力を示し、住民とともに進めていきたい。」
受賞後の活動報告(2007年度~2009年度)
2007年度 日本経営品質賞報告会
2007年度の日本経営品質賞報告会は、2008年2月18日~19日に横浜市みなとみらいのパシフィコ横浜会議センターで開催されました。600名を超える参加者の中、滝沢村役場は2006年度の本賞受賞後の活動を紹介しました。
テーマ「受賞後の革新継続に向けた活動報告2 イノベーション軌道維持への挑戦」
パネリスト
- 滝沢村役場 滝沢村長 柳村 典秀
- トヨタ輸送株式会社 代表取締役社長 伊原 保守氏
- 松下電器産業株式会社パナソニックオートモーティブシステムズ社 社長 北代 耿士氏
- 松下電器産業株式会社松下HA社エアコンデバイス ビジネスユニット 長油屋 清治氏
コーディネーター
日本経営品質賞 制度検討委員会 委員 水町 浩之氏
活動内容紹介より抜粋
私は、一番念頭にあるのが、住民自治による協働ということでございます。
よく「協働」という言葉が最近使われるのですが、この言葉を地域に入って話をすると「押し付けではないか」という話をされます。
決してそうではなくて、やはり自分たちのことは自分たちでやるということを原則にしながら、それでもなお足りないところについて行政と一緒になってやっていこう
そのことが、やはり住民自治につながっていくのではないかと思っておりました。
2008年度 日本経営品質賞報告会
2008年度の日本経営品質賞報告会は、2009年2月26日~27日にロイヤルパークホテル(東京都中央区)で開催され、滝沢村役場の本賞受賞後の活動を紹介しました。
テーマ「経営の基本に立ち返る 顧客価値を高める、社員が自ら考え行動する組織づくり」
パネリスト
- 滝沢村役場 滝沢村長 柳村 典秀
- 福井キャノン事務機株式会社 専務取締役 岩瀬 裕之 氏
コーディネーター
日本経営品質賞 判定委員会 副委員長 木村 登志男 氏
活動内容紹介より抜粋
ある職員が「村長はトップセールスマンですね」という話をしていました。今年度滝沢村は、いろいろマスコミに取り上げていただく機会がありました。そういったこともあり、「トップセールスマン」と表現してくれたと思うのですが、それは、ある側面なのであり、私が常に考えていることは、私は「動く広告塔」であり、村長にしか出来ない、住民の声をうけとめ、村を元気にさせる情報発信があるはずだと思っています。
2009年度 日本経営品質賞報告会
2009年度の日本経営品質賞報告会は2010年2月25日~26日にロイヤルパークホテル(東京都中央区)で開催され、滝沢村役場の本賞受賞後の活動を紹介しました。
テーマ「フォーカスとチェンジ 従来戦略から独自顧客価値創造へ」
パネリスト
- 滝沢村役場 滝沢村長 柳村 典秀
- 福井県民生活協同組合 理事長 藤川 武夫 氏
- 福井キャノン事務機株式会社 代表取締役社長 玉木 洋 氏
コーディネーター
ネッツトヨタ南国株式会社 代表取締役会長 横田 英毅 氏
活動内容紹介より抜粋
その「双方向コミュニケーション」について、私は、常に「聴く耳を持つ」ということを信念としております。とにかく相手の立場に立って聴く。そして、相手と共感しあうことが大事だと思っております。そのためには、こちらからの情報発信も重要であり、様々な場面、機会を通して私の思いを伝えてきました。
また、全国規模の大会などに参加する児童・生徒さんたちもたくさんいらっしゃいまして、そういった時には、子どもたちに「村長のイス」に座ってもらって、記念写真を撮っています。その子どもたちが大きくなった時に思い出してもらえるように、自分の村に愛着を持ってもらうように、滝沢村を良くしたいという思いが伝わるように、それが私の使命でもあると思っています。