川前神楽

川前神楽は岩手山神社の神楽として、川前地区に伝えられる山伏神楽である。
その由緒・由来については適切な資料に欠けるため、いまひとつ確実性に乏しいが、今日まで伝承されてきたものを分析してみると概要は次のとおりである。

  1. 川前神楽演舞の内、鳥舞をはじめ伝承されてきたものの大部分が篠木神楽に伝えられているものと同じである。
  2. その昔、秋の収穫後、部落回りをしていた篠木神楽を観た部落民が篠木神楽を習ったという言い伝えがある。
  3. 岩手山神社の祭事の際に登場する坂上田村麻呂は篠木の田村神社の祭神でもある。

このようなことから川前神楽は篠木神楽と系統がほぼ同じで、篠木神楽からわかれたものといえる。舞が演じられるなかで、衣装や手にする小道具、舞での振り付けなどで多少の違いはあっても全体の動きが同じというのは、とりもなおさず同系神楽であることを示している。

保存団体

川前神楽保存会(川前地区)

指定年月日

昭和52年12月10日

動画

(写真)川前神楽
(写真)川前神楽